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2006年 8月 8日 (火)

古本あさりの伯母さんたちアメリカ版4


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いよいよロンドンに到着、朝食をすますと、まっしぐらにバークリー街のソープ古書店に出向きます。-----

 いい本が沢山あって素晴らしいお店。店主があれもこれも勧めるの。あれもこれも買ってしまいたいほど。でも一息ついて、他の本も一通り見たわ。ふっくら太ったハリス氏はとても愛想がいいの。買った内の一冊に、サン・ピエトロ広場のエジプト様式オベリスクを設置したドメニコ・フォンターナの1590年刊の美しい著作もあったわ。緻密な木版刷りプレートがあって、素晴らしいの。これ12ドルよ!。
  
    ----- 当時は食物は不足していたけれど、書籍はいくらでもあったわ。ほとんどの古書ディラーが田舎に避難してあった書籍を引返していたのよ。それで皆、売り急いでいたわ。ロンドン古書街のマゼランの航海と言ったら大げさですけれど。供給が需要に大きく勝っていたので絶好の機会だつたの。そうよ、ソープ古書店で入手のフォンターナの著作はタイトルが半分ほど修復してあったけれど、木版刷りプレートはすべて完全な状態だったの。翌1948年にヨーロッパに行ったときに、別に1冊入手したけれど、56ドル。1949年には3版を44ドルで入手。最初のソープ古書店で入手の本は、建築家のエドモンド・プレンティスに85ドルで売ってしまったの。あとの2冊はそれぞれ100ドルで売ってしまったわ。その後、フォンターナの著作は手に入らないの。今では、2500ドル払わないと、入手できないわよ、きっと。


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